夢の中で人面猿が言う。全ての人は、違う。皮膚も、はだも、目も、くちも、感じることも、考えも、違う。なのに、同じ様に、行動したり、同じ考えを、強いられたりする。特に、同じ会社、学校、環境が、同じだと、同じ人になれと、圧力がかかる。中には、そんなグループの中に、入って、ひとくくりに、されるのが、息苦しいと、感じる人もいる。全ての人は、違うのに、機械で作った安物の、時計みたいに、同じになれと、言われてるようだ。引き籠もりたくなる。自分だけの、空想の世界で、自分ひとりだけ良ければいい。と、もっと、引き籠もる。人は、嫌いだ。もう、二度と生まれたくない。いや、いかなる存在も、嫌だ。たとえ、石にも、なりたくない。まして、病気、老衰、苦しみのある生き物など、なりたくもない。どうせなら、人殺しが、出来る戦国時代や、戦争中にでも、生きて、大勢の、人を、殺して、自分も、殺されて、消えるのも、いい。その方が、生き甲斐が、あるような気がする。